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経験から考える里父の役割 全国里親会が仙台で研修会

里父の体験談を共有したパネル討論=2月23日、仙台市青葉区(写真の一部を加工しています)

 親元で暮らせない子どもを家庭内で養育する里親が集まる全国里親会(東京)は2月23、24日、仙台市青葉区の市福祉プラザで「全国里母の集い研修会」を開いた。里母に子育ての負担が偏る現状を踏まえ、里子を育てる宮城県内の男性3人を招き、里父の役割を考えるパネル討論があった。

 全国規模の研修会は今年で2回目。20都道府県の約130人が参加した。パネル討論は23日に開かれた。
 夫婦共働きで実子1人と里子2人を育てる仙台市の40代男性は「妻と一緒に叱って追い打ちを掛けてはだめ。妻とは裏の行動をとることが大切だ」と強調。「子どもの支度に手がかかり、会社に遅刻しそうな時もある。職場の仲間に事情を伝え、里親制度に理解を求めている」と話した。
 同市の50代男性は2歳〜中学生の3人を夫婦で育てる。男性は「子どもが早く寝ない時などは強い口調で叱ってしまう」と明かした上で、父親の名前が空欄の母子手帳を見て「こんなに苦労してきたんだから」と思い直し、優しく接するよう心掛けていると説明した。
 県里親の会「なごみの会」の卜蔵(ぼくら)康行会長もパネリストを務め、30年間の里父経験から「妻との会話のほとんどは子どものこと。里父は補助的な役割でなく、里母と一緒に家庭を切り盛りする姿勢が必要だ」と訴えた。
 厚生労働省は2017年8月、親元で暮らせない子どものうち、里親に預けられた割合を示す里親委託率を3歳未満は5年以内、就学前は7年以内に各75%以上とする目標に掲げた。17年度末の仙台市の委託率は28.8%、同市以外の宮城県は39.7%だった。
 全国里親会の河内美舟会長は「里親制度を充実させ、委託率を上げるには里父の協力が欠かせない。虐待や障害の実態を学び専門性も高めたい」と述べた。
 研修会では、名取市の保護司大沼えり子氏が基調講演した。


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2019年03月12日火曜日


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