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<震災8年>共に弔う 岩手・大槌旧庁舎跡地で職員追悼式

降りしきる雨の中で行われた犠牲職員追悼式=11日午前8時5分ごろ、岩手県大槌町の旧役場庁舎跡地

 東日本大震災の津波で当時の町長と職員の計39人が亡くなった岩手県大槌町は旧役場庁舎跡地で11日、初めて職員遺族に出席を呼び掛けて職員追悼式を行った。遺族10人が参列して花を手向けた。
 平野公三町長が犠牲職員の名前を一人一人読み上げ「大槌町職員として最後まで生き抜いた皆さんに、改めて感謝と尊崇の念をささげたい。共に思い描いた町の未来の実現に向けて頑張るので、空のかなたから見守ってください」と追悼の言葉を述べた。
 町職員だった兄健さん=当時(30)=が行方不明という会社員倉堀康さん(35)は「8年目にしてやっと参列できた。兄だけでなく、この場所で精いっぱい頑張ってくれた人を弔いたかった。生き残った職員のつらさや苦しみも分かる」と話した。
 これまで職員のみで追悼式を行ってきた町は「職員遺族への配慮が不十分だった」として今年から合同追悼式に変更した。しかし、犠牲職員の死亡状況調査を待たずに旧庁舎の解体を進めた町に一部遺族が反発し、参列を見送った。
 被災の象徴的建物だった旧庁舎を巡っては、早期解体を主張する平野町長と慎重な対応を求める町民有志が対立。解体の差し止めを求めた住民訴訟が盛岡地裁で却下されたのを受け、町は1月に建物の取り壊しを終えた。


2019年03月12日火曜日


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