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児童養護施設に寄付したい…その前に 「望み」把握し善意生かして 東松島の支援団体がアドバイス

東松島市の事務所で、これまでの活動に対して贈られた感謝の寄せ書きに目を細める神吉雄吾さんと恵子さん

 4月が近づくと、全国各地の児童養護施設にランドセルなどが寄付されたとのニュースが流れる。一方で、善意で贈られた品が施設側にとっては必要でないものだった場合も少なくない。寄付の仲介を行っている宮城県東松島市のNPO法人児童養護施設支援の会は「届けたい相手をよく知り、喜んで受け取ってもらえるかどうかを考えることが大切」とアドバイスする。

 2010年12月、群馬県の児童相談所に、人気漫画の主人公伊達直人を名乗るランドセルの寄付があったことが発端となり、全国で児童養護施設などに同様の善意が寄せられる「タイガーマスク現象」が起きた。
 当時、児童養護施設支援の会にも、「ランドセルを贈りたいので、仲介してほしい」との問い合わせが相次いで寄せられた。
 同会理事長の神吉雄吾さん(51)は、「世の中に埋もれていたたくさんの善意が、表面化した出来事だった」と振り返りつつ、その頃から一貫して「ランドセルそのものではなく、買うための費用を届けてください」と伝えているという。
 子どもが施設職員と一緒にランドセルを買いに行き、悩みながら自分の好きな色のものを選ぶことが、大事な経験になるからだ。
 妻で同会理事の恵子さん(46)は、「日本人は、お金ではなく物を寄付したいと思う傾向が強い」と指摘。「施設にとっては、現金は、その時に困っていることに対して流動的に使うことができる」と説明する。
 過去には、ランドセルが送られた施設に新1年生となる子がいなかったり、過剰に寄せられて対処に苦慮した事態もあった。同会が仲介した例として、子ども向けのプレゼントではないものの、IT企業が施設の事業運営に必要なパソコン機器を寄贈し、重宝されているケースもある。
 東京出身の雄吾さんは少年時代の数年間、千葉県の児童養護施設で過ごした。08年に世話になった施設に現金を寄付したことが、同会立ち上げのきっかけとなった。
 雄吾さんは「施設は子どもたちが落ち着いた暮らしを送る場。どのような支援が望まれているかを意識することが重要」とした上で、「贈る側と受ける側の双方が笑顔となる支援の形が広がっていくといい」と願う。
 同会の連絡先は0225(24)8086。ファクスも同じ。メールアドレスはnpojidou@npojidou.onmicrosoft.com


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2019年03月15日金曜日


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