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<東松島市×天童商議所>被災地の伐採木で将棋盤 復興加速、風化防止に一手

東松島市と天童商議所が共同開発した66将棋盤を紹介する松田教授。手にしているのは布製。手前は左が畳製、右が木製=天童市
造成地工事で伐採した木材を用いた将棋盤

 東日本大震災で被災した東松島市は、集団移転地の造成に伴い伐採された木材を使って「復興将棋盤」を試作した。将棋駒生産量日本一を誇る天童市の商工会議所との共同開発で、復興の加速と風化防止への願いを込め、年内の商品化を目指すという。

 復興将棋盤は手軽に楽しめる新スタイルの将棋として、天童商工会議所が普及を図る「66(ろくろく)将棋」用。縦横6マスの計36マスの盤を使用し、駒の配置などに一定の自由度を持たせることで、平均約6分で勝負がつくという。
 尚絅学院大(名取市)の松田道雄特任教授(地域づくり論)が、天童商議所の依頼を受けて考案した。
 共同開発のアイデアが浮かんだのは2月、松田教授らが仙台市内で開いた生涯学習講座がきっかけ。東松島市市民協働課の難波和幸さん(49)が偶然受講していた。
 講座で66将棋による地域おこしをテーマにしたグループワークがあり、難波さんは造成工事で多くの樹木が伐採されていることを紹介し、将棋盤作りを提案した。すぐに話がまとまり、震災から8年の節目に合わせて試作品を完成させたという。
 将棋盤の材料は、東松島市野蒜地区の集団移転地の造成工事で出た大量のスギなどを地元の木工工房が加工した。
 難波さんは「将棋盤に込められた思いを指し手が知ることで震災の風化防止になればと考えた。被災地でもコミュニケーションの手段として66将棋が広がればうれしい」と話す。
 東松島市と天童商議所はこのほか、デンマークの伝統刺しゅう「クロスステッチ」で仕上げた布製の66将棋盤や、熊本県八代市の畳表を使った畳の66将棋盤も試作している。
 布製将棋盤は東松島市が2020年東京五輪・パラリンピックでデンマークのホストタウンになっていることにちなんで作られた。畳の将棋盤は熊本地震の被災地復興の願いが込められているという。


2019年03月15日金曜日


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