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<女川再稼働>住民投票条例案否決 与党議員苦渋の棄権も 石巻・牡鹿選出5人与野党で賛否鮮明

住民投票条例案を賛成少数で否決した本会議=15日午後4時45分ごろ

 15日の宮城県議会2月定例会本会議で否決された東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、反対に回った最大与党会派の自民党・県民会議で、1人が採決を棄権した。議員は「採決が仕事だが、自分の意思を貫きたい」と苦渋の選択をにじませた。
 棄権したのは7期のベテラン藤倉知格氏。採決前に退席した。2月28日の一般質問では、将来的な脱原発の可能性に言及。住民投票条例案についても「賛成、反対の2択以外の選択肢を入れるなど工夫の余地がある」と述べていた。
 「持論との整合性を取るため筋を通したい」と本会議前の会派総会で話した藤倉氏。「共同歩調を取りたかったが、断腸の思いだ」と心境を吐露した。
 同会派の石川光次郎会長は「会派で採決の拘束はしておらず、それぞれの選挙区で背負うものがある。判断は個人に委ねた」と述べ、一定の理解を示した。
 原発立地地域となる石巻・牡鹿選挙区の5人は与野党で賛否が鮮明になった。自民の3人は反対、野党会派の旧民進党系「みやぎ県民の声」と共産党県議団の各1人は賛成した。
 自民の佐々木喜蔵氏は「直接投票にはなじまない」と反対を貫いた。「地元には原発で生活してきた人もいる。2択で割り切れる問題ではない」と強調した。
 「地元でも実施すべきだとの声は多かった。11万人の思いが届かず残念」と悔しがるのは県民の声の坂下賢氏。「立地と他の自治体の思いに乖離(かいり)があるとの意見もあったが、福島の原発事故を見れば県全体で考えるべき問題だ」と訴えた。
 賛否の表明に慎重だった与党の公明党県議団は本会議で、4人が足並みをそろえ反対に回った。庄子賢一会長は「地域の声を聞き、多種多様な意見があると実感した」と説明。「多くの署名が集まったことは受け止めざるを得ず、非常に逡巡(しゅんじゅん)するところがあった」とも語った。


2019年03月16日土曜日


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