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<東京マラソン>視覚障害越え完走 会津若松・木村さん「理解深めてもらうため出場続けたい」

完走メダルを手に思いを語る木村さんと盲導犬プラス

 目が不自由な会津若松市の木村千栄美さん(58)が今月3日の「東京マラソン」に初出場し、完走を果たした。3年前、仙台市であった大会に出て走る喜びを知った。「ハンディがあっても、やればできる」と実感している。

 出場したのは10キロ視覚障害者女子の部。知人の男子大学生が、ひもの輪を互いに握る伴走者を務めた。タイムは1時間29分12秒。部門の最終ランナーとなる17位での完走だった。
 「強風と雨に見舞われたが、伴走者が町並みを説明してくれて楽しく走れた」
 33歳の時、突然両目の視力を失った。角膜移植でわずかに回復したのは右目だけ。現在は盲導犬「プラス」と暮らす。
 2016年6月に初参加したのは、仙台市宮城野区の榴岡公園であった「視覚障がい者東北マラソン大会」。盲導犬のケアのため訪れた同市で、関係者から勧められ、3キロを完走した。
 以来、マラソンに魅了され、「無になれて気分がいい」と広島、岡山など県外の大会に積極的に参加した。東京マラソンは憧れだったという。
 糖尿病も患う。「食事と運動量を管理して体調を完全に整えないと出場できない」と、ジムなどでトレーニングに励んできた。
 盲導犬と暮らして10年近くなるが、会津若松市内では木村さんだけ。当初は理解を得られないケースも少なくなかった。今はプラスと共に利用できる施設や店舗が増えて「社会の意識が変わった」と感じる。
 「マラソンは独りではできない。伴走者ら多くの人の協力があってこそ。盲導犬や視覚障害者への理解をさらに深めてもらうために、これからも大会に出たい」と張り切っている。


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2019年03月17日日曜日


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