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<初発神社>福島・浪江の氏神さま、震災と原発事故の苦難越えにぎわい戻る 改修終え報告祭

改修を終えて完成した初発神社に神楽が奉納された

 東日本大震災で本殿などが損壊した福島県浪江町北幾世橋の初発神社が改修工事を終え、完成記念の報告祭が17日に現地であった。縁日の出店やイベントもあり、多くの町民が久しぶりに顔を合わせて地域のよりどころの再興を祝った。
 県重要文化財指定の初発神社は、地震で社殿が大きく傾き、鳥居などが倒壊した。東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難で2年以上、応急措置もままならなかった。県や町の補助を受けて昨年6月から本格的な修復を進め、年末に完成した。
 報告祭では拝殿で神事を行い、宮司の田村友正さん(72)が「一時は里から人々の姿が消え、再興は成し遂げられないのではないかと思った。地域の思いをつなぐ場として、新たなスタートと考えて頑張りたい」と述べた。
 境内では地元の芸能保存会が男神楽を奉納。特設ステージで雅楽の演奏や演舞などもあった。
 南相馬市などへの避難を経て昨年、神社近くの自宅を改築して戻った紺野鞠子さん(83)は「避難で氏子たちが県内外に散った。氏神さまが完成し、久しぶりに地区のにぎわいが戻って楽しい」と笑顔を見せた。
 神社再興に尽力した禰宜(ねぎ)の田村貴正さん(44)は「震災から8年。この日を目標に取り組んできたので感無量だ。心のよりどころとして多くの方に来ていただき、町の復興にもつなげたい」と話した。


2019年03月18日月曜日


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