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<山形県>遊佐町、津波警戒区域に ハード、ソフト両面で津波避難体制強化へ

山形県遊佐町吹浦地区の警戒区域図の一部。10メートル四方ごとに基準水位を表示している

 山形県は19日、津波防災地域づくり法に基づき、同県遊佐町を対象に「津波災害警戒区域」を指定した。町は今後、ハードとソフトの両面で津波避難体制強化に取り組む。指定は東北初で全国12番目。
 浸水想定の浸水深と異なり、警戒区域は建物などに津波がぶつかって上昇する分を加味した「基準水位」を示すため、避難すべき場所の高さが明確になる。
 県が公開した警戒区域図は、町の警戒区域258ヘクタールを10メートル四方で区切って基準水位を表示。最も高い水位は吹浦地区の一部で12.3メートルとなっている。
 町は基準水位を表示した津波ハザードマップを作成するほか、避難誘導や避難所の標識の設置場所を見直す。避難促進施設の町立保育園は新たに避難計画を作り、訓練も行う。町の担当者は「基準水位を住民の避難や防災意識の向上に役立てたい」と話す。
 建築や土地利用に関する法規制はないが、宅地建物取引業者は物件が警戒区域内にある場合は取引先に説明する義務がある。
 県は昨年10月に県内初の住民説明会を吹浦地区で実施し、指定に向け調整を進めてきた。今後、酒田市の1096ヘクタール、鶴岡市の401ヘクタールも警戒区域に指定する考え。
 県の佐藤仁喜弥危機管理監は「県の被害想定で津波による県内の死者は最大5060人だが、発生後すぐに避難を始めるとその8割を減らせる。県としても確実に素早く逃げる体制づくりを後押しする」と話す。

[津波防災地域づくり法]東日本大震災を教訓に最大級の津波を想定し、堤防などのハード事業と避難訓練といったソフト対策を強化する目的で制定された。都道府県は浸水エリアを設定、市町村が被害軽減に向けた計画を作る。都道府県は避難体制を整備すべきエリアを「警戒区域」、開発行為や建築を制限すべきエリアを「特別警戒区域」に指定できる。


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2019年03月20日水曜日


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