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失われた町風景描く 古里・大熊 かるた完成

完成したかるたを眺める町民委員会のメンバーら

 東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県大熊町は、原発事故前の風景や祭り、文化、歴史をテーマにしたかるたを作った。読み札は全国に避難する町民に募集し、寄せられた約500点から選定。古里を懐かしみ、後世に伝える思いが込められている。

 「おおくま・おらほのカルタ」は1セット46札。読み札は町民ら9人の実行委員会が選んだ。
 <熊川を元気にのぼる鮭(さけ)のむれ>
 <梨の花白いじゅうたん町染める>
 失われた町の風景が目に浮かぶ内容で、絵札は県外避難する斎藤真知瑠(まちる)さん(22)が描いた。
 いわき市に避難する実行委の石橋英雄さん(69)は<馬の背を歩く釣り人命がけ>に思い出を重ねる。断崖の「馬の背」は夜釣りの人気場所で、仕事帰りに楽しんだという。石橋さんは「帰りは暗闇の中、恐る恐る引き返した。孫に教えたい」と振り返った。
 かるたは全国のNTTドコモグループから寄せられた「東北応援社員募金」約450万円を活用。町は12月、避難する全約5300世帯に配布する。


2019年03月20日水曜日


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