宮城のニュース

<旧優生保護法賠償訴訟>被害者高齢化 審理迅速に

 旧優生保護法に関し全国最初の国家賠償請求訴訟は20日、提訴から1年2カ月で仙台地裁で結審した。当初は長期化も予想されたが、計6回の口頭弁論は終始、高齢を理由に迅速な判決を求めた女性側に対する裁判体の配慮がにじんだ。
 スピード結審の予兆は早い段階からあった。地裁は昨年6月の第2回弁論で「旧法に関する憲法判断を回避しない」と、審理序盤では異例の判決方針を表明。女性側主張への認否を拒む国に対し、裁判所の迅速な訴訟進行への原告・被告の協力を定めた民事訴訟法の条文を法廷で読み上げ、苦言を呈する場面もあった。
 女性側は救済措置を怠り続けた政府と国会の立法不作為という当初の主張に、「旧法の違憲性」や「手術の違法性」、「優生手術に対する民法の除斥期間適用は違憲」との主張も段階的に追加。地裁は2月の前回弁論で、国の反論内容次第で結審する考えを示した。
 20日の弁論で国は救済法案が今国会で成立の見通しだと強調し、審理終結に反対した。しかし、女性側は国の新たな反論が予想される主張部分を撤回し、国の抵抗を封じた。
 閉廷後の記者会見で新里宏二弁護団長(仙台弁護士会)は「議員立法の救済法案を言い訳に行政府が訴訟の引き延ばしを図るのは失礼な話で、憤慨した。高齢の女性の気持ちを酌み、結審を決断した地裁の訴訟指揮に敬意を表したい」と語った。


関連ページ: 宮城 社会

2019年03月21日木曜日


先頭に戻る