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再処理工場追加審査へ 規制委、「合格証」草案公開

 原子力規制委員会は20日の定例会合で、本格稼働に向けて審査が最終盤を迎えた日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)について、事実上の合格証に当たる「審査書案」の草案を公開し、委員5人が論点を整理した。プラント、自然災害の両分野とも疑問点が複数判明し、今年1月に一通り終えた審査会合の再開を決めた。
 追加の審査会合は数回の予定。原燃が今月8日に提出した補正書にも、これまでの審査内容が未反映の箇所や誤記が見つかり、今後のスケジュールは数カ月遅れる見通し。
 規制委の更田豊志委員長は定例会合後の記者会見で「審査が終盤に入っていることは間違いないが、(今後の)見通しはない」と述べるにとどめた。
 事務局が示した草案に対し、プラント分野では(1)航空機落下と火災(2)濃縮廃液が機器故障で蒸発し、放射性物質が放出される「蒸発乾固」(3)水素爆発−といった重大事故の想定や対策が疑問視された。自然災害分野では、基準地震動(最大想定の揺れ)に影響する敷地近くの「出戸西方断層」、八甲田火山の活動履歴について不十分と指摘された。
 事前準備の面談「ヒアリング」で確認したものの、公開で是非を判断する審査会合では触れられなかった論点もあった。
 審査書案の草案公開は異例。規制委の再処理工場の審査は初めてで、原発審査より慎重に手続きを進める必要があると判断した。
 草案には新規制基準の要求事項と原燃の安全対策が約240ページにわたって網羅的に記載された。結論となる審査結果は省略された。
 再処理工場は、原発の使用済み核燃料を化学処理で抽出したプルトニウムなどを燃料に再利用する国の核燃料サイクル政策の中核施設。1993年着工で完成目標は2021年度上期。


2019年03月21日木曜日


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