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<世界フィギュア>羽生悔しい2位 会心の演技も届かず

男子フリー 2位に終わった羽生の演技=23日、さいたまスーパーアリーナ(写真部・川村公俊撮影)

 フィギュアスケートの世界選手権最終日は23日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われ、男子はショートプログラム(SP)で3位につけた冬季五輪2連覇の羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)がフリー2位の206.10点をマークし、合計300.97点で銀メダルを獲得した。
 羽生は国際スケート連盟(ISU)公認大会で世界初の4回転トーループ−トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功した。SP6位の宇野昌磨(トヨタ自動車)は4位となった。日本勢は来年の出場枠で最大3枠を確保した。
 ネーサン・チェン(米国)がSPに続いてフリーも1位の216.02点をマークし、合計323.42点で2連覇。3種類計4度の4回転を決めたフリー、合計の得点は現行ルールの世界最高となった。
 アイスダンスはガブリエラ・パパダキス、ギヨーム・シゼロン組(フランス)が2年連続4度目の優勝となった。

 ▽男子 (1)ネーサン・チェン(米国)323.42点(ショートプログラム107.40、フリー216.02)(2)羽生結弦(ANA)300.97点(94.87、206.10)(3)ゾウ(米国)281.16点(94.17、186.99)(4)宇野昌磨(トヨタ自動車)270.32点(91.40、178.92)(14)田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)238.40点(78.76、159.64)

 会心の演技だった。羽生は氷上で右手を突き上げた。大歓声で空気が震えた。「体力の限りできたと思う」。でも、チェンは強過ぎた。
 前日から練習で苦戦していた冒頭の4回転ループは、ただ着氷するだけでなく、3.45の加点を引き出した。底知れない精神力を見せた。
 「ループさえ跳べれば、あとはノーミスでできると思っていた」。勢いに乗ると、4回転トーループ−トリプルアクセルの大技も滑らかに決めた。4回転サルコーでバランスを崩し、回転不足を取られた以外は、ほぼ完璧だった。
 表現面を表す演技構成点は、全5項目で当然のように9点台半ばをマーク。ルール改正後、初めて合計300点を超え、ブライアン・オーサー・コーチが「魔法のようだった」と、うなるほどだった。
 チェンはさらに上をいった。羽生はSPで4回転サルコーの失敗がなかったとしても、届かない。「SPとフリーの両方がノーミスでもぎりぎり勝てなかった。彼(チェン)との差は地力」。完敗を認めるしかなかった。
 合計20点以上の差をどう埋めるか。「とにかく強くなりたい。(4回転の)フリップ、ルッツ、アクセルという得点源のジャンプを増やしたい」。悔しさをかみしめながら、貪欲さをのぞかせる。ハイレベルな争いが、羽生をより高みへと押し上げるはずだ。(佐藤夏樹)


2019年03月24日日曜日


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