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山形・老舗百貨店大沼再生へ 幹部社員らの投資組合が親会社に ファンド側社長ら解任

大沼の新社長に就任した永瀬氏(中央)

 経営再建中の老舗百貨店大沼(山形市)は23日、市内で記者会見を開き、幹部社員9人が出資する株式会社「大沼投資組合」が全株式を取得し、新たな親会社となったと発表した。
 昨年4月に創業家から経営を引き継いだ投資ファンドのマイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM、東京)の社長で大沼社長を兼務する早瀬恵三氏(60)は22日付で解任され、新社長に執行役員経営企画室長の永瀬孝氏(65)が就いた。
 大沼投資組合は22日、MTMに対し大沼の全株式が担保となる2億円分の債権を保有する東京の投資会社から、有償で債権を譲り受けた。
 大沼は22日、臨時株主総会と取締役会を開き、早瀬社長らMTM側の取締役4人、監査役1人を解任。永瀬社長のほか、取締役、監査役に大沼の幹部社員らが就任する役員人事を決めた。
 大沼の経営再建を巡り、MTMが当初の出資金3億円のうち約3分の2をファンド本体に還流させるなどしたため店舗改装などの資金を確保できず、再生計画は難航していた。MTMが再生を手掛けた盛岡市中心部の商業施設「ななっく」(旧中三盛岡店)の閉店が決まり、財務状況の悪化も顕在化した。
 永瀬社長は「MTMの経営継続に危機感が強まり、大沼を従業員の手に取り戻す行動に出た。約束を守らないMTMへの不信感も募る一方だった」と語った。
 新体制で再生計画の内容を見直し、費用対効果を見据えた取り組みを進める方針。永瀬社長は「山形から百貨店の灯を消さないよう、これまで以上に努力していく」と話した。


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2019年03月24日日曜日


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