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<原発事故8年>国家公務員宿舎、迫る退去期限 転居先見えず

 福島県は3月末、原発事故の自主避難者への住宅支援を打ち切る。東京などの国家公務員宿舎で暮らす避難者は退去を迫られる。うち半数近くは転居先が未定。支援団体は「避難者を追い詰めず、支援を続けるべきだ」と求める。
 県は2017年3月、自主避難者への住宅無償提供を終了し、緩和策として国家公務員宿舎の入居者には低額な家賃での2年間の入居継続を認めた。退去期限は迫るが、6都府県12カ所の宿舎で暮らす149世帯のうち71世帯は転居先が決まっていない。
 県生活拠点課によると、4月以降も住み続ける場合、損害金として2倍の家賃を請求する。転居先に公営住宅を希望する人が多いが、競争率が高く入居が難しいという。担当者は「物件探しのサポートを続けるが、連絡が取れない人もいる。損害金の件は契約書に明記している」と話す。
 支援団体「避難の協同センター」(東京)は生活困窮者の支援団体などと連携し、転居先探しに同行するほか、生活全般の相談に乗っている。
 瀬戸大作事務局長は「県に何度も退去を迫られ、転居費用を借りたり、精神的に追い込まれたりする人がいる」と指摘。「自ら命を絶つケースや多重債務に陥るなどの不安は拭えない。私たちの支援には限界がある。県や国は入居継続を決断するべきだ」と強調する。


2019年03月25日月曜日


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