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<女川原発2号機>安全対策3400億円 追加工事相次ぎ増大

 東北電力は28日、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の前提となる安全対策工事費が3400億円程度に上ると発表した。2014年9月公表の想定では、女川2号機と東通原発(青森県東通村)を合わせて計三千数百億円と見込んでいた。女川2号機単体だけで当初想定した原発2基分の工事費に相当することになる。東通原発との合計額が、さらに巨額となるのは確実だ。

 原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査が進み、必要額が固まったため女川2号機のみの費用を初めて公表した。規制委の審査では東日本大震災などを踏まえた地震や津波の対策不足が指摘された。防潮堤や耐震設備に追加工事が相次ぎ、従来の想定よりコストが大幅に膨らんだ。
 追加工事は、ほぼ完成していた海抜約29メートルの防潮堤の地盤改良工事、海水ポンプ室への浸水防止壁の設置など。18年4月には工事完了時期を18年度後半から20年度に延期した。
 原田宏哉社長は定例記者会見で工事費増大の理由を「(東日本大震災の震源となった)日本海溝沿いに立地し、地震や津波を考慮しなければならない地域特性が大きい」と説明した。
 一方で「女川2号機が再稼働すれば年間300億円程度の火力発電用燃料費が低減できる。(投資を)回収できるだけの経済性、合理性はあると考えている」と強調。19年7月中に規制委の審査を終えたいとの意向を改めて示した。
 今回公表した女川2号機の工事費には、新基準で設置が義務付けられているテロ対策拠点「特定重大事故等対処施設」の費用は含まれていない。今後、3400億円程度からさらにかかり増しになる。
 東北電によると、女川2号機と東通原発の実際の工事支出額は、今年3月末時点で計2000億円程度に上る。東通原発単体の工事費は、審査が序盤のため評価していないという。女川2号機は20年度以降の再稼働を目指している。


2019年03月29日金曜日


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