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<鳴子温泉>市有源泉綱渡り 管老朽化、蒸気漏れ相次ぐ

右奥が下地獄源泉。左手にある足湯は利用できなくなっている

 大崎市鳴子温泉の公衆浴場「滝の湯」「早稲田桟敷湯」などに供給する市有の源泉「下地獄源泉」で昨年11月以降、管の老朽化による蒸気漏れのトラブルが相次いでいる。6本のうち4本が使用不能に陥り、残る2本をフル稼働。足湯など観光客向けのサービスを休止して湯量を確保するが、綱渡りが続く。
 市が28日、市議会全員協議会で報告した。下地獄源泉は市鳴子総合支所南側に隣接。市によると自噴する150度前後の蒸気と水を合わせて公衆浴場や旅館、住宅計24カ所に供給する。
 開設時期は昭和30(1955)年代頃とされ、現在の管はいずれも設置から20年以上がたつ。
 昨年11月下旬と今月中旬、源泉そばの地表から蒸気が噴出し、泥などが周辺に飛び散る事案が起きた。カメラで内部を調べたところ管4本に亀裂が見つかり、順次使用を取りやめた。
 蒸気が減った分、水を増やして毎分500リットルの供給量を確保したが、湯温は従来の約85度から約65度に下がった。公衆浴場は営業を続けるが、湯量を確保するため昨年11月に下地獄足湯と温泉たまご工房の営業を休止。再開のめどは立っていない。
 源泉管理は管に付くスケール(湯の花)の除去など定期的なメンテナンスが欠かせない。複数の源泉を交互に使う必要があるが、2本を常時稼働してバックアップのない状態だ。老朽化した管の酷使は新たなトラブルも懸念される。
 管の老朽化は以前から課題となっていた。湧出量の低下を見据えて市は2016〜17年、代替の源泉を掘削したが、坑口周辺で致死量を超える硫化水素濃度が検出されて昨年までに埋め戻した。
 鳴子温泉を代表する湯が止まりかねない事態に、早急な対策が迫られる。市は全員協議会では管の更新や代替源泉の掘削といった選択肢を示した上で「研究機関から専門的な知見を聞き、いずれかの対策を選びたい」と説明した。


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2019年03月29日金曜日


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