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<アカウミガメ>屋久島で放流→10年後に岩手・大槌で発見 謎多い生態の解明へ一歩

大槌町で見つかったアカウミガメ(東京大大気海洋研究所・国際沿岸海洋研究センター提供)

 2008年8月に鹿児島県屋久島町で放流されたアカウミガメが、18年8月に岩手県大槌町の大槌湾で発見された。自然環境下のウミガメの生態は謎が多く、成長を解き明かす上で貴重な事例となりそうだ。
 屋久島町でウミガメの生態調査や保護活動に取り組むNPO法人「屋久島うみがめ館」が、腹部にマイクロチップを挿入して放流した。NPO法人によると見つかったのは甲長60.8センチ、体重35キロの雌。放流当時は甲長5センチ、体重16グラムだった。あと10年ほどで成体になるとみられる。
 昨年8月に大槌湾の定置網に掛かった。大槌町の東京大大気海洋研究所・国際沿岸海洋研究センターが調査し、マイクロチップから同一個体と判別。発信器を付けて再び放流した。現在は関東の沖合にいるという。チップを確認した福岡拓也特任研究員(29)は「自然のウミガメの成長のペースは謎に包まれていた。1事例ではあるが、成長速度が証拠として明らかになった今回の発見はウミガメの研究において重要なこと」と説明する。
 1985年から活動を続けるNPO法人の大牟田一美顧問(68)は「これまでの苦労が報われた」と話した。NPO法人は99年から1万匹超の子ガメに個体識別用のマイクロチップを埋め込んで放流している。2008年には1095匹を放流した。


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2019年03月29日金曜日


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