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<展望 2019年度宮城県予算>(上)震災復興/新たな課題に手当て

 宮城県震災復興計画(2011〜20年度)は19年度、「発展期」の2年目に入り、最終段階を迎える。村井嘉浩知事は19年度一般会計当初予算を「未来への架け橋予算」と名付け、ポスト復興を見据えた施策展開に力を入れると強調した。予算内容を点検した。

 一般会計の総額は18年度当初比0.9%減の1兆1103億円。7年連続で前年度を下回った。東日本大震災の対応分は9.0%減の2632億円。国の復興・創生期間の終了まで2年に迫り、防潮堤や道路、河川の整備費を盛り込み、20年度末の完了を急ぐ。
 県内最後となった東松島市柳の目西地区の災害公営住宅が24日、入居者に引き渡され、21市町で計画された全1万5823戸の整備が完了した。大型事業はほぼ終わり、当初予算総額に占める震災関連の割合は最少の24%に下がった。
 ハード事業が最終局面に向かう中、村井嘉浩知事が掲げる「創造的復興」は地域コミュニティー再生や被災者の心のケアなどの新たな課題に直面する。
 18年の県民意識調査では「誰もが住みよい地域社会の構築」の施策に対して、不満に感じている沿岸部の県民の割合は前年比6.9ポイント上昇の24.7%だった。
 対策として、自治会や町内会といった被災地の住民活動を支援するため2億2350万円を充当。前年度から2470万円増額し、手厚くサポートする。
 創造的復興の象徴とされる事業には遅れも出ている。26億8459万円を計上した仙台市宮城野区のJR仙台貨物ターミナル駅の敷地に計画する広域防災拠点整備事業。20年度に予定した利用開始は関係機関との協議が遅れ、23年度以降にずれ込む見通しだ。
 村井知事は県議会2月定例会で総事業費が295億円から324億円に膨らむとの試算を公表。与野党双方の議員から「青天井だ」と批判が相次いだ。
 500万円を充てたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の導入効果を探る調査費にも必要性を問う声が上がる。村井知事は導入可能性を「全くの白紙」とした上で「客観的データを集める」と説明。野党議員らは「復興のさなかでやる事業か」と疑問視する。

 主な事業(単位・万円)
◇被災地域交流拠点施設整備支援費13,200
◇みやぎ子どもの心のケアハウス運営支援費36,100
◇東日本大震災みやぎこども育英基金助成費44,966
◇県有施設再編調査費3,700
◇中小企業復旧・復興支援費2,188,700


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2019年03月30日土曜日


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