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<楽天>生え抜き監督、苦い第一歩 初陣は選手のときと同じロッテ戦「不思議な縁感じる」

ベンチで選手たちに声を掛ける東北楽天・平石監督

 東北楽天の平石監督が球団初の生え抜き監督として第一歩を踏み出した。初陣は1点差の惜敗。「悔しい。明日(30日の試合)は切り替えてやる」と話した。
 「不思議な縁を感じる」。選手としての初出場も同じ球場でのロッテ戦。東北楽天が参入した2005年の開幕2戦目だった。守っては26失点、打っても1安打のみの打者27人で屈した歴史的惨敗。その中で当時、新人外野手だった平石監督は先発出場した。
 三回の初打席、右翼深くへ本塁打かという当たりを放ったが、打球は球場特有の強い浜風に戻されて右飛に。六、九回は内野ゴロで最後の打者になった。
 現役7年で37安打と目立った実績がないため、監督就任を疑問視する人がいることも自覚している。しかし、昨季最下位に沈んだチームの再建への強い思いから「腹をくくって(務める)」と前を向いた。
 大分県出身。子供の頃から強い意志と向上心があり、小学卒業後はプロを目指して大阪の名門少年野球チームへ異例の野球留学をした。「ただでは地元に帰れない。決めた以上はやり通す」。PL学園高(大阪)では主将として1998年夏の甲子園大会準決勝で松坂大輔投手(現プロ野球中日)を擁する横浜高(神奈川)と延長十七回の死闘を演じた。
 同志社大を経て社会人の強豪トヨタ自動車で野球を続けた。プロへのいちずな思いは2004年のドラフト会議で実る。東北楽天初代監督の田尾安志さんは大学の先輩。「レギュラーにはなれない。トヨタに残った方が人生安泰だ」と伝えられた。「それでも挑戦したい」という後輩の熱い思いに、田尾さんが7巡目指名で応えてくれた。
 平石監督は「選手時代は大事な時に腹をくくれず、失敗の連続だった」と後悔する。だからこそ選手目線の指導を心掛ける。「いつ終わるか分からない野球人生。できるだけ迷わない状況にしてあげたい」。勝利に向かって腹をくくれる集団にまとめ上げ、6季ぶりの王座奪還に挑む。


2019年03月30日土曜日


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