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<展望 2019年度宮城県予算>(下)巻き返し/福祉・介護の支援強化

 宮城県震災復興計画(2011〜20年度)は19年度、「発展期」の2年目に入り、最終段階を迎える。村井嘉浩知事は19年度一般会計当初予算を「未来への架け橋予算」と名付け、ポスト復興を見据えた施策展開に力を入れると強調した。予算内容を点検した。

 県の2019年度一般会計当初予算は、東日本大震災の復興事業が終盤を迎えることに伴い、復興以外で対応の遅れが目立つ分野への配慮が際立った。
 民生費は大和町の知的障害者施設「船形コロニー」の整備費や幼児教育無償化の負担金などで膨らみ、前年度当初比3.1%増の1417億7143万円。衛生費は循環器・呼吸器病センターの移管に伴う整備が終了し、6.2%減の324億1533万円だった。
 福祉分野では障害者支援の強化を図る。相談者数が高止まりする発達障害者支援に1億2717万円を計上。県子ども総合センター(名取市)に「県発達障害者支援センター」を置き、地域機関と連携した体系的な支援体制を構築する。
 市町村が実施主体となる重度心身障害者の医療費助成制度も拡充。補助対象に精神障害者を新たに加え、21億2000万円を盛り込んだ。全国で後発となるが、昨年の県議会で村井嘉浩知事自身が方針を示した事業だ。
 介護人材の確保も喫緊の課題だ。厚生労働省の推計で、団塊の世代が75歳以上になる25年度、県内では介護職員4755人が不足する見通し。充足率は88.0%で、全国24位と中位にとどまる。
 改正入管難民法施行に伴い、拡大が見込まれる介護分野の外国人労働者に希望を託す。受け入れを検討する事業所の支援などに852万円を充当。常設の相談窓口を設置し、情報提供や疑問点の解消を図る。県長寿社会課は「介護分野は仕組みが複雑。事業者の理解を促したい」と強調する。
 農林水産分野では、県産イチゴの新品種「にこにこベリー」の生産拡大、全国和牛能力共進会の出品対策など園芸・畜産に重点を置き、付加価値の高い1次産業実現を目指す。農業の省力化や品質向上を目指し、情報通信技術(ICT)やロボットを活用したスマート農業の普及推進に2050万円を投じる。

主な事業(単位・万円)
◇船形コロニー整備費240,410
◇幼児教育無償化推進費298,678
◇介護人材参入促進費1,288
◇結核医療提供施設運営費負担金13,276
◇イチゴ新品種にこにこベリー展開推進費1,500


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2019年03月31日日曜日


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