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<記者ログ>痛み伝える施設に

 福島県の実家に帰省するついでに先日、会津若松市の県立博物館に足を延ばした。東京電力福島第1原発事故で一時全町避難した富岡町役場などの震災遺産特集展を見るためだ。
 殴り書きの張り紙や避難者リストは、未曽有の災害を受けた直後の混乱ぶりを物語る。避難所の写真を目にして、当時の状況が迫ってきた。「生きる資料」は、人の心を揺さぶる。
 取材を担当する仙台市では、中心部に東日本大震災に関する新たなメモリアル拠点を整備する議論が始まった。100万都市は被災からいち早く復旧し、都心部に地震の痕跡は見当たらない。
 「沿岸被災地に足を運ばなくなるのではないか」との懸念もある。ただ、特集展を見て、人が集まる仙台市ができることは多いと思った。人工的な展示物やおしゃれな調度品は要らない。苦しみや悲しみを伝える資料をそろえてほしい。(報道部・横川琴実)


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2019年04月01日月曜日


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