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<秋田県議選>地上イージス、論戦低調 与党「国の調査結果待ち」 野党 参院選への布石狙う

イージス・アショアの新屋への配備に反対を訴える候補者と握手を交わす有権者=3月29日、秋田市

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を候補地とする地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡り、3月29日に告示された秋田県議選(4月7日投開票)の候補者の多くが選挙戦で賛否に踏み込まずにいる。新屋が適地かどうかの防衛省の調査結果がまだ出ていないこともあり、県全域で論戦は低調。争点にしたくないとの与党の思惑が透ける一方、野党はこの機に夏の参院選への布石を打とうと連携を強める。

 「願わくば新屋演習場が不適との調査結果となり、もう一度国で議論を尽くしてほしい」。県議会2月定例会で一般質問に立った自民の菅原博文県議(秋田市選挙区)が言葉を絞り出した。
 菅原氏は新屋地域を地盤とする。3期目を懸けた今回の県議選に向け党県連の公認も得ていたが、地元がイージス・アショアの候補地に浮上し「住民間にあつれきが生じ、むなしさを感じた」。告示まで1カ月に迫った2月下旬、一転して不出馬を決めた。
 「彼も配備計画の犠牲者だろう」。菅原氏の後援会長を務める傍ら、配備については反対運動を展開してきた新屋勝平地区振興会の佐々木政志会長(69)は推し量る。その上で「県議選は住民の声を議席として形にし、国に意思表示する重要な機会だ。候補者は政党に縛られず、個人の考えを示してほしい」と訴える。
 菅原氏が不出馬を決めた後、秋田市選挙区で自民に新たな擁立の動きはなかった。ある現職県議は「配備への立ち位置が改めて問われる契機となりかねず下手に動けない」と明かす。
 県政与党でもある自民と公明は、防衛省の調査結果を受けて判断すべきだとして考えを明確にしない。県議会2月定例会でも、計画反対の決議を求める陳情や請願を「数の力」で継続審査とし、県議選前の意思表示を避けた。
 過去最多の8選挙区が無投票となり、配備候補地の秋田市選挙区も選挙戦にこそなっているが論戦は盛り上がらない。佐竹敬久知事は会見で「新屋でも候補が出ておらず争点にならない」と断言した。
 野党は夏の参院選をにらんだ戦略で反対の機運を高めようと模索する。
 立憲民主と国民民主、社民、連合秋田が擁立した寺田静氏(44)は3月上旬の出馬表明後、計画に反対する住民団体の勉強会にも顔を出すなど、支持拡大に向けて動きだしている。
 陣営は県議選と参院選を連動させて浸透を図ろうと意気込む。国会で配備計画を追及する夫の寺田学衆院議員(比例東北)、知事や参院議員などを務めた学氏の父典城氏の知名度もフルに生かす考えだ。


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2019年04月01日月曜日


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