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臓器移植、絵本で理解を 仙台の平さん「考えるきっかけに」

制作した絵本を手にする平さん

 仙台市の社会人応援団「青空応援団」の平了団長(40)と国際的な臓器移植医療の推進団体「トリオ・ジャパン(TJ)」が、子どもの臓器移植を描いた絵本「はじめまして」を発売した。平さんらは絵本をきっかけに臓器移植への理解が進むことを期待する。
 絵本は縦横約14センチのほぼ正方形でカラー28ページ。表裏両方から、それぞれ男児が主人公の二つの物語が展開される。柔らかい絵柄で、大人から子どもまで読みやすいようにした。
 2人の主人公のうち1人は心臓病で移植手術が必要になり、もう1人は事故で脳死状態になる。2人の「誰かの心臓をもらって生きていく」「誰かの中で生きていく」との独白に続き、ページ中央の見開きで「はじめまして」の言葉と手術を受けた男児の元気な姿で物語は終わる。
 見開きまでのページ数やせりふの表現、背景画などは「臓器の提供者と受給者に差をつけたくなかった」(平さん)ため、全て平等にした。移植で助かる裏には命を落とした提供者がいることを忘れないでほしいとの思いからだ。
 平さんは2010年、心臓病で海外での移植手術が必要になった男児の募金活動を支援したことを機にTJの活動に関わり始めた。「息子たちの友達になるかもしれない」と記したTシャツを作成し、売上金150万円を寄付したという。
 究極の目的は「TJを無くすこと」だという。臓器移植への理解が進んで国内の手術件数も増えれば、手術費や渡航費の確保に苦しむ家族が減り、TJは役割を終える。
 平さんは「絵本を通じて大切な人と話し合い、臓器移植をするかしないか真剣に考える人が増えてほしい」と話す。
 絵本は税抜き900円。インターネット、全国の書店で販売している。連絡先はトリオ・ジャパン03(6278)7515。


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2019年04月02日火曜日


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