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浜の母ちゃん愛情込めて 石巻産カキ濃厚ソースに 津波で壊滅的被害の長面地区女性ら開発

開発したカキの濃厚ソースを持つ浜畑さん(中央)らはまなす会のメンバー

 東日本大震災で壊滅的な被害を受けた石巻市長面浦でカキ養殖に携わる女性たちが、地元産カキをふんだんに使ったオリジナルソースを開発した。同市の水産加工業者と連携し、出荷できない小ぶりのカキを活用した。長面地区のカキ養殖者は震災後に半減しており、商品開発を通して地域の復興と魅力発信を目指す。

 「牡蠣(かき)のソース バーニャカウダ風」として商品化した。カキのほか、オリーブオイルやにんにく、アンチョビーなどを原材料に使用。カキのバーニャカウダソースの自社商品がある「三養水産」(石巻市)が協力し、うま味を凝縮した濃厚な味に仕上げた。
 考案したのは長面地区の地域生活研究グループ「はまなす会」。出荷基準に満たないカキの扱いに悩んでいた浜畑千代子代表(60)が、知人が作ったカキのスープをヒントに「加工することで価値を生み出せる」と商品開発を決めた。
 浜畑さんらは宮城県の「みやぎ6次産業化・農商工連携チャレンジ支援事業」を活用し、2017年度からマーケティングなどを学んだ。
 当初はスープやポタージュ作りに取り組んだものの、味が定まらず苦戦した。三養水産の支援を受け、同社商品のペーストをベースにしたバーニャカウダソースの開発にこぎ着けた。ブランド名は「浜の母ちゃん」の意味を込め「まんま・まり〜の」とした。
 市内で3月に試食会があり、約50人がソースを野菜やパン、パスタなどに付けて味見した。「濃厚で、かにみそみたい」「生臭くない。何にでも合う」など高評価だった。
 長面地区は震災後、災害危険区域に指定された。約20あったカキ養殖業者は半分ほどになった。浜畑さんは「長面浦はとても自然豊かで、カキもおいしい。多くの人に訪れてほしい」と願いを込める。
 1個80グラムで1080円。同市相野谷の「喫茶去(きっさこ) HaMa」と、同市のいしのまき元気いちばで販売している。取り寄せも可能。連絡先は浜畑さん090(9746)3660。


2019年04月03日水曜日


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