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地域への思い引き継ぐ 気仙沼・津波で被災の鹿折駐在所が再建

移転新築された鹿折駐在所。入り口前に慰霊碑が建つ

 東日本大震災の津波で被災した気仙沼署の鹿折駐在所が気仙沼市新浜町に移転新築して業務が始まり、3日に現地で開所式があった。敷地には津波からの避難誘導中に殉職した当時の所長門馬勝彦さん=当時(52)=の慰霊碑も完成した。
 被災した旧駐在所から南西約10メートルの場所にできた。木造平屋約100平方メートルで総工費は約3200万円。所内には門馬さんの遺影も掲げられた。
 入り口前にある門馬さんの慰霊碑(高さ約85センチ)は、地元の自治会や気仙沼署員らの寄付金で建てられ、犠牲になった地域住民を悼む意味も込められた。
 津波で全壊した駐在所は、2011年12月に中みなと町にあった店舗跡に入居して業務を開始。15年7月に同市西八幡町のプレハブ仮設庁舎に移った。
 開所式には門馬さんの妻恵子さん(60)=石巻市=や地元住民ら約60人が出席。同署の笠松真治署長は「地域に寄り添い、住民の安全、安心のよりどころにしたい」とあいさつした。
 慰霊碑の建立式もあった。月命日に気仙沼市に通う恵子さんは「立派な慰霊碑を建ててもらい、ありがたい気持ちでいっぱい。本人もどこかで見てびっくりしていると思う」と話した。
 気仙沼市内で被災した交番、駐在所の計4カ所はこれで全て再建された。堀川晶太所長は「地域のために尽くした門馬警部の遺志を引き継ぎ、住民に頼られる駐在所を目指す」と話した。


2019年04月04日木曜日


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