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愛妻の手作り人形、最後のすまし顔 「男の雛祭り」17回忌迎え区切り

亡き妻静子さんの手作り人形を飾ったひな壇の前で人形を見詰める蘓武さん
妻静子さんのひな人形を見詰める蘓武さん

 仙台市泉区南光台7丁目の無職蘓武昌春さん(85)が、今年も自宅に亡き妻静子さんの手作りひな人形を飾り、訪れた人を楽しませている。静子さんは2003年4月、病気のため66歳で他界。翌年から「男の雛(ひな)祭り」として披露してきたが、17回忌を迎える今年で区切りを付ける。蘓武さんは「最後に多くの人に見てほしい」と願う。

 和室2間を使い、静子さんが自作したひな人形、竹取物語をテーマにした和紙人形など約80体を7段のひな壇に飾った。富山県の五箇山和紙を使った人形、愛媛県の砥部焼の人形など旅行先で買った約200体も部屋いっぱい並べた。
 静子さんが趣味で人形作りを始めたのは1973年ごろ。創作和紙人形の教室で学び、師範の資格を取得して近所の人に教えていた。ひな祭りの時期になると、自慢の人形たちを自宅に飾り、友人を招いて楽しんでいたという。
 愛妻の死後、蘓武さんはあるじを失ったひな人形たちが、押し入れに眠るのをふびんに思い、継続して人形を飾ることを決意。静子さんの友人たちの協力を得て、毎年2月にひな壇を設置し、命日の4月14日まで期間限定で公開してきた。
 「ひな人形を飾ると、妻の友人たちが『懐かしいよね』『よく作ったよね』と言って、妻のことを思い出してくれるのがうれしかった」と蘓武さんは語る。
 7年前、蘓武さんはボランティア活動中に転倒して右膝を負傷。手術を受けるも状態は良くなく、何度か「男の雛祭り」をやめようと悩んだ。最近は足腰も弱くなり、大きなひな壇の設置が大変になったため、今年を最後にすると決めた。
 蘓武さんは「ひな人形を飾らなくなるのはさみしいが、続けることが難しくなった。最後のひな壇飾りを楽しみながら、妻に思いをはせてほしい」と話す。
 男の雛祭りは14日まで。連絡先は蘓武さん090(7793)5900。


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2019年04月05日金曜日


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