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<東北DC>震災10年の節目、知事ら「全力で協力」

坂井支社長(左)から開催決定通知書を受け取り、笑顔の村井知事=4日、仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台

 東北6県で2021年4〜9月に開催されることが決まった大型観光宣伝「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」は、広域かつ6カ月に及ぶ前例のない取り組みになる。誘客実現には関係機関の利害を超えた連携が欠かせない。6県のトップらは期待と決意を示した。

 21年は東日本大震災から10年の節目に当たり、国の復興・創生期間(16〜20年度)の終了直後。吉村美栄子山形県知事は「震災を経て東北は経済と観光も一体と実感した。DCに向けて力を合わせ大きな花を咲かせたい」と歓迎。内堀雅雄福島県知事は「根強い風評が残る中、懸命に努力する姿を国内外に見てもらう機会にしたい」と話す。
 特に期待が大きいのは、訪日外国人旅行者(インバウンド)への訴求効果だ。観光庁の宿泊旅行統計によると、18年の東北6県の外国人延べ宿泊者数(従業員数10人以上の宿泊施設)は過去最高の約121万人で、前年比の伸び率は全国トップの25.6%を記録。一方、国内全体に占める割合は1.5%にとどまり、首都圏や関西圏に大きく水をあけられた状況が続く。
 仙台空港から入国し各地を周遊するなど、インバウンドは県境をまたぎ、広域で動く。自治体間のみならず、新幹線や在来線、航空路線、クルーズ船、高速バスといった交通機関も含めた横断的な連携による仕掛けが欠かせない。
 前例のない連携にいかに実効性を持たせるか。「復興に伴い広域的に移動できるインフラ整備が進んだ。多くの人に利用してほしい」と達増拓也岩手県知事。村井嘉浩宮城県知事は「旅行者を宮城に囲い込まず、いかに東北全体に誘うかという仕組みづくりに全力で協力する」と強調する。
 6県の官民でつくる東北観光推進機構の小縣方樹会長は「画期的なDC。未来を見据え、オール東北で大きなチャンスを大成功に導きたい」と力を込めた。


2019年04月05日金曜日


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