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<東日本大震災>被災者ストレス把握困難に 岩手県社協の調査で判明

 東日本大震災の被災地で活動する生活支援相談員が被災者のストレスを十分に把握できていない現状が、岩手県社会福祉協議会の調査で明らかになった。市町村社協の相談員166人に被災者の生活実態を尋ねたところ「不明」との回答が相次いだ。
 調査は支援対象になっている1万3353世帯の生活実態を把握するのが目的。相談員に2018年1〜6月、調査票を配布して集計した。
 震災ストレスの有無に関連して「震災で失った住宅や車のローンが残っている」世帯の割合を明らかにしようとしたが、70.2%の世帯について相談員は実態を「不明」と回答した。
 「震災で大切な人を亡くした悲しみ、喪失感がある」世帯の割合も50.3%が「不明」だった。
 震災ストレスの具体例と必要な支援について、相談員からは「震災後に夫を亡くして精神的に不安定なので見守りが必要」「実家と絶縁しており継続的に支援すべきだ」といった意見が寄せられた。
 調査委員長の田中尚東北福祉大教授(社会福祉学)は「震災によるストレスは目に見えず、把握しにくい一方で支援の必要性が高い。調査項目を見直して心理的課題を明らかにすることが重要だ」と分析した。


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2019年04月06日土曜日


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