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ドリンク片手に絵画鑑賞 プロ目指す高校生、仙台で個展

個展で作品を説明する一世さん(左)=3月21日、仙台市青葉区国分町2丁目の瀬戸勝ビル

 東北生活文化大高3年の鈴木一世さん(18)=仙台市青葉区=が3月、飲み物を手に来場者が油彩画を楽しめる個展を仙台市内で開いた。世界で活躍するプロを目指す一方、誰もが気軽に作品に触れる機会をつくることで、地域の芸術文化の裾野拡大も思い描く。

 一世さんは小学生の頃からアートスクールに通い、アクリル画に取り組んだ。高校で美術系学科に進むと「油にしか出せない色や重厚感がある」と思うようになり、独学で油絵を始めた。架空の物体や生物を明るい色調で描く作風が特徴だ。
 感覚のままに描いていたが昨夏、米ニューヨークの作品展に出品したのが創作スタイルの転機になった。現地の来場者に直接批評される中で「作品のテーマを必ず問われる。時代に適した絵を描きたいという意識が強まった」と振り返る。
 人々が自然に芸術を語り合う気風にも魅了された。「アートが生活に浸透していると肌で感じた。日本にも同じ空気をつくりたい」と新たな目標が生まれた。
 3月21〜26日に青葉区のビルのオープンスペースで開いた個展は、母かおりさん(52)ら周囲の支援もあって実現した。期間中は一世さんが会場に常駐し、コーヒーやジュースを無料で振る舞いながら展示11作品の制作意図などを丁寧に解説し、来場者の声にも熱心に耳を傾けた。
 秋には東京都内のギャラリーで個展を予定する。親交のある仙台市拠点の人気バンド「MONKEY MAJIK(モンキーマジック)」のメンバーが醸造し近く発売されるワインのボトルラベルも手掛け、活動の幅は広がる一方だ。
 一世さんは「自分の絵にしか出せない刺激を、見る人の五感に与えたい。イベントやSNS(会員制交流サイト)で作品を発信し、アートをもっと身近な存在にする」と意気込む。


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2019年04月09日火曜日


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