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サン・ファン号の図鑑3000部発行 復元の歩みや船内紹介

発行された「復元船サン・ファン・バウティスタ号大図鑑」
県慶長使節船ミュージアムに展示されているサン・ファン・バウティスタ号

 宮城県石巻市の県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)を運営する公益財団法人慶長遣欧使節船協会が、同館に展示する復元船サン・ファン・バウティスタ号の軌跡をたどる図鑑を発行した。同号は老朽化に伴い解体が決まっており、「20世紀最後で最大の木造船」の歩みをフルカラーで紹介する。
 「復元船サン・ファン・バウティスタ号大図鑑」として作成。史料がほとんどない状態から原寸大の復元を実現させた経緯や、建造を担った石巻市の造船所の奮闘など、1990年に始まった一大プロジェクトを網羅した。
 2016年以降、立ち入りできなくなった船内の写真を多数掲載。約400年前、支倉常長ら使節団が挑んだ過酷な航海の様子をうかがい知ることができる。
 東日本大震災後の状況も盛り込んだ。同号は大津波に耐えたものの、関連資料を展示するドック棟は壊滅的な被害を受け、休館に追い込まれた。11年4月には強風でマストが破損。国内外の支援で復旧作業に取り組み、13年11月の再開に至る道のりをつづった。
 同館の学芸員中沢希望(のぞみ)さん(29)は「復元船や慶長遣欧使節の歴史が一冊で分かる。ぜひ手にとってほしい」と話した。
 復元船サン・ファン・バウティスタ号は93年に進水した。20年度まで展示され、県は21年度から解体に入る予定。解体後の後継船の大きさは現在の4分の1となる見通し。
 図鑑はB5判変形92ページ、1300円(税別)。3000部発行し、うち1500部を県内の書店やサン・ファン館で販売している。連絡先は同館0225(24)2210。


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2019年04月10日水曜日


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