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<全町避難>大熊町が初の避難解除 2地区対象、町面積の38%

 東京電力福島第1原発事故で全町避難した福島県大熊町の一部地区で、避難指示が10日午前0時に解除された。町は復興の第一歩を踏み出す。第1原発が立地する同県双葉、大熊両町では初の解除となり、住民の町への帰還に向けた取り組みが本格化する。
 解除対象は、大川原(居住制限区域)、中屋敷(避難指示解除準備区域)の両地区。放射線量が比較的低い地区で、面積は計約30平方キロと町全体の38%を占める。一方、住民登録(3月末)は計138世帯367人で、町全体の3.5%にとどまる。
 昨年4月に準備宿泊が始まり、登録する21世帯48人(今月3日現在)が既に長期宿泊している。大川原には東電の社員寮があり、廃炉作業に従事する約700人が特例として居住する。
 町は大川原を復興拠点に位置付ける。14日に新しい役場庁舎の開庁式を行い、5月7日に業務を開始。災害公営住宅は6月1日入居開始の50戸の入居者が決まり、続く2期分の40戸、移住者向け再生賃貸住宅も今後整備される。
 当初の帰還者は高齢者が多いと見込まれるが、生活環境の整備完了にはやや時間がかかる見通し。
 大川原に町が設置する診療所は2021年4月の開所を予定。町は当面、隣接する富岡町など町外施設の利用を呼び掛け、巡回車や送迎車の運行を準備する。スーパーを核とした商業施設は20年の開業予定。コンビニエンスストアなど3店舗を今年6月に先行オープンさせて対応する。
 町は大川原への住民帰還と復興の取り組みを呼び水に、事故前に住民の96%が暮らした帰還困難区域内に居住エリアを設ける「特定復興再生拠点区域」の避難指示解除やエリア拡大、まち再生へとつなげたい考えだ。


2019年04月10日水曜日


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