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<避難指示解除2年>富岡町長に聞く/全域帰還 国に働き掛け

富岡町・宮本皓一町長

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が、福島県川俣、富岡、浪江、飯舘の4町村で一部を除き解除されて2年がたつ。住民帰還を促進するための具体策や、コミュニティーの再生に向けた将来ビジョンを各首長に聞いた。

 −この2年間、どう取り組んできたか。

 「生活環境の整備や、帰還困難区域の再生に傾注してきた。昨年春、県立ふたば医療センター付属病院が開院し、地元の小中学校が再開した。この4月には認定こども園が開園し、子育て支援の拠点も整った。産業団地の造成を進めており、人口増につなげたい」

 −帰還困難区域内で特定復興再生拠点区域の除染が進められる一方、拠点から外れた地域もある。

 「帰還困難区域全体を拠点としたかったが、小良ケ浜、深谷の両行政区は位置付けられなかった。全域の避難指示が解除されて初めて、真の復興が成し遂げられる。時間がかかっても国に粘り強く働き掛ける」

 −帰還住民や新住民を増やすための方策は。

 「町民が入居する仮設住宅の無償提供は来年3月末で終了する。一人でも多く町に帰ってきてもらえるよう町営住宅の充実などを図っていきたい。町内への移住促進に向けては住宅の新築や購入に対する補助、中学生以下の子どもがいる世帯への子育て支援金制度も設けている」

 −町の将来像をどう描く。

 「交流人口を増やし、町の活性化を図る取り組みが欠かせない。例えば、本格的なパークゴルフ場の整備などが効果的だと思う」

 −帰還困難区域内の夜の森地区で6日、桜並木を楽しむバスが運行された。

 「車窓からの観桜ではあったが、9年ぶりに花見を楽しんでもらえた。夜の森の桜は町民の心の古里。地域の祭りなども順次再開させたい」
(聞き手は郡山支局・岩崎かおり)


2019年04月10日水曜日


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