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<避難指示解除2年>浪江町長に聞く/介護含む訪問診療に力

浪江町・吉田数博町長

 −帰還住民が3月末現在で966人と伸びない。

 「阻害要因は四つ。生活の不便さ、医療・介護の不安、働く場の確保、放射能への不安だ。公約に掲げたスーパー誘致はイオンリテールと提携し、今夏の開店が決まった。利便性が高まり、帰還につながる」

 −定住人口の見込みは。

 「町民意向調査で『既に帰還』『いずれ帰りたい』が3000人いた。『判断がつかない』の中から状況が整って帰る人を1500人、これに新住民500人を想定し、計5000人の実現を目指す」

 −具体的な方策は。

 「介護を組み込んだ訪問診療の道を開きたい。4カ所の産業団地を造り、若者の定住を図る。農業再生とため池などのフォローアップ除染を進め、一つ一つ阻害要因を取り除いていく」

 −帰還困難区域がなお町内の8割を占める。

 「時間がどれだけかかっても、国の責任で全て原状復帰させるべきだ」

 −津波被害の大きかった請戸地区の復興は。

 「岸壁が復旧した請戸漁港は荷さばき施設が今夏完成予定だ。水産加工団地も動き始める。捕る、競る、加工するめどが付いた」

 −福島イノベーション・コースト構想をどう見る。

 「国内最大級の水素製造拠点ができる。ただの提供場所にとどまらず、利活用を探っていきたい」

 −避難指示が一部解除された大熊町などとの連携は。

 「双葉郡の合併論議があるが、それぞれの町村が復興を遂げ『帰町宣言』した後の話だろう」
(聞き手は南相馬支局・佐藤英博)


2019年04月11日木曜日


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