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<震災8年1カ月>大熊町、建物や農地「イノシシ天下」 町、捕獲や柵設置し対策

イノシシに引き戸が突き破られ、補修した跡が残る集会所=10日、福島県大熊町中屋敷

 避難指示が10日に解除された福島県大熊町大川原、中屋敷両地区は、8年以上の住民不在の間に野生動物による被害が多発した。「イノシシ天下」(住民)となった場所もあり、荒らされた痕跡が残る。
 山間部の中屋敷では集会所の通用口がイノシシに破られた。国道沿いの土手が掘り起こされ、でこぼこになった箇所があった。町によると道路が崩れたケースもあるという。
 会津若松市に避難する中屋敷区長の佐藤順さん(70)の自宅ではジネンジョやユリの畑が荒らされた。佐藤さんは「野菜がいっぱいあったが全部駄目。イノシシは利口で捕獲わなもあまり効果がない」と話す。
 イノシシ被害は原発事故後1年目あたりから始まった。ハクビシンやネズミの被害に遭った家もあり、多くが既に取り壊された。
 町は前年度、2地区で約10件の農地被害を確認し、捕獲や電気柵の対策を講じた。「人の動きが増えれば生態も変わる」(産業建設課)とみて、今後も実情把握に努める考えだ。


2019年04月11日木曜日


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