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<WTO逆転敗訴>「打撃大きい」「残念」宮城の水産業者、風評拡大を懸念

 世界貿易機関(WTO)が11日に下した最終判断で、韓国によるホヤなど宮城県産水産物の禁輸措置が続くことになり、県内の水産関係者は風評被害の広がりを懸念した。韓国以外の輸出先や国内販路の開拓の必要性を指摘する声も上がった。

 気仙沼市の水産加工会社「阿部長商店」の阿部泰浩社長(55)は「風評被害の拡大につながるので、韓国への輸出再開が一日でも早まればと願っていた。三陸沿岸の漁業者にとって打撃は大きい」と指摘する。
 同社は昨年3月、米国西海岸の韓国系住民を主なターゲットとしてホヤの輸出を始めた。初年度は年間約50トンを米国市場に売った。
 阿部社長は「韓国以外に住む韓国系住民は多い。消費拡大に向け、海外での販路開拓をどう進めるか。業界全体で考えるきっかけにしなければならない」と気を引き締めた。
 南三陸町戸倉では約50人がホヤ養殖を手掛ける。県漁協志津川支所戸倉出張所ホヤ部会の村岡賢一会長(68)は「残念の一言」としながらも「国内販売に主眼を置き、生産量を減らしてでも良質なものを作らないといけない」と前を向く。
 韓国人元徴用工問題などで悪化の一途をたどる日韓関係に言及する声も。塩釜市の水産加工業団体の幹部は「禁輸解除に向かえば、経済分野から関係が改善される糸口になったかもしれないのに」と残念がった。
 石巻市の亀山紘、東松島市の渥美巌両市長は「非常に残念な結果で遺憾だ」と肩を落とした。村井嘉浩知事は「引き続き県産水産物の安全性を情報発信し、禁輸措置が撤廃されるよう政府に働き掛ける」との談話を出した。


2019年04月13日土曜日


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