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<フェンシング女子>狩野「五輪諦めない」度重なる右手首けが、激痛耐えユニバ代表に

ユニバーシアード代表選考会で勝利を挙げ、笑顔を見せる狩野

 フェンシング女子フルーレで、元世界ランク日本人トップの22歳、狩野愛巳(かの・みなみ)=日清製粉グループ本社、仙台三高−早大出=が、度重なる右手首のけがと戦っている。激痛に耐え、焦り、それでも復活を信じる。つかみかけていた東京五輪出場の希望は捨てていない。

 14日、東京・駒沢体育館であったユニバーシアード代表選考会。手首は悲鳴を上げていた。痛みで剣が握れず、練習なしのぶっつけ本番。手首の負担を考えて力を温存し、準決勝で敗れるのは受け入れた。「全ての力を集中させた」と言う3位決定戦を制し、代表に滑り込んだ。
 今年のユニバーシアードは世界選手権と時期が重なるため、トップ選手は選考会に出場していない。「この中で上位に入れないなら、東京五輪は難しい。代表はおまけで、国内でアピールがしたかった」。自らの健在ぶりを必死に見せ付けようとしている。
 2017年7月の世界選手権で16強入りした翌日、右手首に痛みが走った。けんしょう炎と診断され、11月に手術。約2カ月で復帰できるはずだったが、再び激痛に襲われ、18年5月に再手術に踏み切った。
 11月、ようやく試合に戻った。1年以上のブランクは大きい。剣を振る感覚は狂い、以前は勝った相手に負ける。追い打ちを掛けるように痛みが再発。いくつもの病院を訪ねたが、原因は分からない。3度目の手術も考えている。
 故障前の世界ランクは23位。当時の日本人トップだった。200位まで下がった現在も、「なんとか痛みを抑え、海外で勝つ」と、気持ちは強いままだ。
 東京五輪の出場枠は3の見込み。来年4月の世界ランク日本人上位2人と、推薦で1人が選ばれる。「私はもう代表候補とみられていない」。厳しい状況を自覚しつつ、「最後まで諦めない」。意地のこもった目をしていた。
(佐藤夏樹)


2019年04月18日木曜日


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