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<2019統一選>激戦、秋田市議選 地上イージス賛否に注目

配備反対を訴える候補者の演説に耳を傾ける有権者=14日、秋田市新屋

 21日に投開票される秋田市議選で、地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備を巡る賛否の訴えが、選挙結果にどう結び付くか注目が集まっている。36議席を46人の候補者が争う激戦で、新人13人は大半が新屋への配備に慎重な構え。当選者の顔触れ次第で市議会の勢力図が変わる可能性があり、態度を保留している市長の判断に影響を及ぼすことも考えられる。
 「今この時に、重要な判断が求められている」。野党系の無所属現職は告示日の14日朝、地盤の新屋地区で声を張り上げた。
 防衛省は陸上自衛隊新屋演習場を配備候補地とする。周辺は住宅や学校が密集し、住民の間ではレーダーによる健康被害を不安視する声も多い。無所属現職は「後世に禍根を残すわけにはいかない」と強調した。
 新屋演習場に最も近い勝平地区からは無所属新人が、議論が深まらない市議会に一石を投じようと立候補。「県民の先頭に立ち反対を訴える」と反イージス票の取り込みを目指す。
 地上イージスの是非について、悩ましさをにじませる候補者もいる。
 あるベテラン現職は「地元の新屋は最適候補地でない」と述べ、住民への配慮を見せた。一方で「反対とか賛成ではなく、外交や防衛の問題に皆さんと向かっていきたい」と、むしろ歯切れの悪さが際立った。
 市議選に先立ち7日に投開票された秋田県議選での論争は盛り上がりを欠いた。ベテラン現職の訴えを聞いた70代主婦は「地元の代表として立場をしっかり表明してほしい」とため息をついた。
 市議会2月定例会では、配備反対の決議を求める請願や陳情が賛成16、反対20で不採択とされた。
 ただし本会議の採決時には、反対に回った保守系最大会派の秋水会(16人)から2人が退席した。うち1人は「会派として不採択と決めたが請願や陳情の内容におかしい点はなく、納得できなかった」と明かす。
 市議会の与党を構成する保守陣営にほころびが生じた末の僅差での不採択だった。市議選の当選者の顔触れ次第では、反対の機運が高まる可能性もある。警戒感からか、市議選が始まった途端に新屋への配備に否定的な声を上げる「二枚舌」の現職も少なくない。
 穂積志市長は昨年11月の市議会定例会で、地上イージスが市議選の争点になると言及。国が配備の前提とする地元理解については、改選後の市議会の動向を判断材料の一つとする考えを示す。
 佐竹敬久知事も15日の定例記者会見で「市議選ではイージスのウエートが相当大きくなる」と述べるなど、流れを注視している。


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2019年04月18日木曜日


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