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<震災遺構>屋上の倉庫内部を公開へ 宮城・山元の旧中浜小 90人避難し助かる「状況肌で感じて」

旧中浜小の屋根裏倉庫を歩く見学者。学芸会の道具などが震災当時のまま置かれている=2016年5月19日

 宮城県山元町教委は東日本大震災の遺構として保存する旧中浜小について、児童ら90人が避難して助かった校舎屋上の屋根裏倉庫を、内部から見学できるよう整備する方針を決めた。津波から命を守った場所を体感してもらう。
 約50平方メートルの倉庫は鉄筋2階の校舎屋上にある。避難時にコンクリートの床に敷いて児童らが寒さをしのいだ段ボール、保管していた学芸会や運動会の道具、タイムカプセルなどが、散乱した状態のまま置かれている。
 倉庫内部に一方通行の通路を設置し、両側に手すりを設ける。できる限り現状を保存するため、物を避けてルートをつくる。
 当初は倉庫壁面に窓を設置し、外側から見学する計画だったが、ガラスの反射で内部の様子が見えにくくなることが判明。ライトで照らすことも検討したが、暗闇で一夜を過ごした避難時の様子と異なり、防火面の問題もあった。
 町教委の担当者は「実際に内部に入って見ることで、児童が身を寄せ合った状況を肌で感じてほしい」と語る。
 町は本年度当初予算に保存工事費など約4億6000万円を計上。年度内に完成し、2020年度の展示開始を予定する。


2019年04月19日金曜日


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