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<東北電>カラスの勝手?電柱で巣作り停電原因に 春にピーク、撤去数は年2万超

カラスの巣の撤去作業に当たる作業員=9日、仙台市太白区四郎丸

 カラスの巣作りが盛んになる春、どこに住むかは「カラスの勝手」とばかりに、停電を引き起こす電柱への営巣を繰り返し、東北電力が苦慮している。東北6県と新潟県の東北電管内で撤去される巣の数は例年2万超。巣を作らせないための抜本的な対策はなく、カラスと人間のいたちごっこが続く。東北電は「巣を見つけたら連絡を」と呼び掛けている。

 東北は繁殖期の3〜5月が営巣のピーク。カラスはひなを見守りながら餌を得られるよう、見晴らしの良い所に巣を作る。電柱はうってつけで、お気に入りの場所が見つかると木の枝や針金といった物をせっせと運び、早ければ1日で巣を完成させる。それが電線などの設備に触れて漏電すると、停電に至ってしまう。
 東北電は例年、この時季にパトロールを強化。停電の恐れがある巣を発見すると、高所作業車を使って撤去する。2018年の7県の撤去数は=表=の通り。年間2万超のうち新潟、山形で半数以上を占める。停電は45件起きた。
 宮城県の撤去数は昨年、集計を始めた00年以降で最多の2677を記録した。過去10年の推移=グラフ=を見ると、東日本大震災で沿岸部が大きな被害を受けた影響で一時減少したものの、近年は再び増加傾向にある。
 詳しい理由は分かっていないが、東北電送配電カンパニー宮城支社は「沿岸部の防潮林が津波で流失し、カラスのすみかが内陸側の電柱に移動したことも考えられる」と推測する。今年は暖冬の影響で営巣のスタートが早く、18日までに既に6件の停電が発生した。
 東北電宮城支店は今月上旬、仙台市太白区四郎丸で撤去作業を報道陣に公開。高さ7〜8メートルの場所にできた巣に近づき、感電しないよう注意しながら直径約70センチの巣を取り除いた。
 繰り返し営巣される場所にはテグスやプラスチック製の防止器具を置くが、あくまでカラスに警戒させる効果にとどまる。抜本的な対策はなく、今年もカラスと人間の知恵比べが続く。
 仙台南電力センター配電技術サービス課の千葉克憲課長は「苦慮しているが、お客さまに安全に確実に電気を届けられるよう対策を講じていく」と話す。
 巣を見つけた際の連絡先は東北電力コールセンター(0120)175366。


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2019年04月19日金曜日


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