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<Jヴィレッジ>全面再開 地元高まる期待「にぎわいも復活を」

開放されたピッチの上で、大勢の家族連れなどがイベントを楽しんだ=20日午後3時ごろ、Jヴィレッジ

 福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)が20日、全面再開した。住民は東京電力福島第1原発事故の収束作業の拠点から復活した施設に、地域や自分たちの歩みを重ねた。ゆかりの人々は復活を喜び「にぎわいも復活を」と願った。
 Jヴィレッジ運営会社社員の沢上晶さん(37)は全町避難が続く双葉町出身。20日は幼児・小学生向けサッカー教室の受け付けを担当した。「子どもたちがたくさん来てくれて本当にうれしい」。緑色に輝くピッチに目を細めた。
 原発事故前はJヴィレッジのホテルに勤務。事故後、芝生の上に鉄板が敷き詰められ駐車場になった時は「元に戻るとは思えなかった」と振り返る。再開決定前から準備に携わり、特別な思いでこの日を迎えた。
 「Jヴィレッジがにぎわうと、古里に戻れる日が近づく気がする。また来たいと思ってもらえるよう施設を盛り上げる」と話した。
 イベントに出店し、夫と共に藍染めの手作り小物などを販売した小野繁子さん(72)も、困難を克服したJヴィレッジに自分たちの姿を重ねた。
 富岡町から避難し、三春町で染め物の販売と体験会を行う店を始めた。「避難後は大変なことばかりだった。全面再開の日に出店できたのは縁を感じる。県全体の復興のシンボルになってほしい」と望んだ。
 施設を本拠地にしたサッカー女子なでしこリーグの東電マリーゼ(休部中)の元選手も復活を喜んだ。
 元マリーゼでこの日、公式戦に臨んだマイナビベガルタ仙台レディースの安本紗和子主将(28)は「マリーゼのユニホームを着ているサポーターもいてホームのような感じだった。さまざまな人に使ってもらい、地域が盛り上がっていけばいい」とエールを送った。


2019年04月21日日曜日


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