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流失の歌碑奇跡の生還、相馬・市民団体が再建

8年ぶりに戻った歌碑と再建を喜ぶ渡辺さん

 東日本大震災の津波で流失した福島県相馬市のご当地ソング「ふるさと相馬」の歌碑が、元々あった市内の鵜ノ尾岬に8年ぶりに再建され、関係者らは「喜びで胸がいっぱいだ」と祝福した。
 地元の市民団体「ふるさと相馬を愛する会」が再建した。相馬地方の景勝地や文化が盛り込まれた歌碑は2002年に建立され、御影石製で幅約2.5メートル、重さ約2トン。津波で所在不明となり、会長の渡辺満洲さん(86)らが避難先から通って捜し続けた。
 1カ月後に約100メートル離れた崖下で、やはり歌碑の近くから流された百体地蔵尊の一体が見つかった。渡辺さんが頭をなでると、近くの泥の中に歌碑の一部が出ているのを発見した。
 渡辺さんは「何という奇跡。地蔵尊が『歌碑はここだよ』と教えてくれたようだった」と振り返る。
 ただ松川浦沿岸部は道路がずたずたで、歌碑を掘り起こせなかった。昨春の市道復旧後、歌碑再建計画が本格化。今年3月中旬に取り出したところ、上部に傷があるものの歌詞を彫った前面はほぼ無傷だった。地蔵尊と共に、元の場所だった鵜ノ尾岬駐車場の一角に再建することに決めた。
 20日の再建式には約200人が参加。実行委員会の鈴木一弘委員長が「みんなでかわいがってほしい」、立谷秀清市長は「復興に向かう一歩」と祝い、除幕した。「ふるさと相馬」を再発売した歌手さとう宗幸さんがステージで歌を披露。地元団体の歌や踊りもあった。
 歌碑は15年、当初再建は困難とみた愛する会が松川浦環境公園に歌が流れる新品を建てた。


2019年04月23日火曜日


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