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<進化の途上・新生B2仙台の1年>(中)自立の成果/選手同士で戦術修正

試合中に円陣を組んで戦術を話し合う選手=20日、カメイアリーナ仙台

 トップダウンから自立型へ。3月上旬、チームは大きくかじを切った。西地区下位の奈良に敵地で2連敗を喫して計5連敗。チーム状態がどん底まで落ち込んでいたことが契機だった。

<5連敗きっかけ>
 試合前のミーティングの方法をがらりと変えた。以前は桶谷監督から選手へ一方通行の指示だったが、奈良戦後は相手チームの分析結果と対応を示し、選手にも意見を出すことを促した。実戦や試合映像から気付いた相手の癖など、選手目線の情報を加えて対策を練った。
 受け身になりがちだった選手の姿勢が変わり、戦術理解度は飛躍的に高まった。試合中も監督の指示に頼ることなく、コート内で円陣を組んで修正できるようになった。
 効果は成績に表れている。奈良戦後の15試合は14勝1敗でシーズンを終えた。優勝した群馬に負けた試合を除けば後半に大崩れすることがなくなった。
 「あの5連敗がなければ、変わらないままずるずる終わっていた。最後はチームとして成長できた」。ベテランの安部は進化を実感している。
 bjリーグ制覇の実績を持つ監督と、若手が中心のチーム。バスケに対する意識の差はシーズン当初からあった。
 桶谷監督の要求は常に高い。勝つことはもちろん、それ以上に内容を求める。「何じゃそりゃ」。練習中も気の抜けたプレーを見せようものなら容赦ない怒声が飛ぶ。

<負け試合のよう>
 成績が伴っていた序盤はまだ良かった。下降線をたどった中盤以降は、選手の口から不
満が漏れ始める。
 「試合後のミーティングは、勝っても負け試合の後みたいだった」。ある選手はそうこぼした。若手はシステムに対応するだけで精いっぱい。気持ちの余裕を失っていた。
 自立を促したことが選手の成長につながり、シーズン終盤にようやく両者が結び付いた感がある。「当初はあれやれこれやれと押し付け過ぎていた」。桶谷監督は反省の言葉を口にする。奈良戦以降の方法が正解だとは思っていないが、選手に自主性が生まれたことは一つの成果だと感じている。
 桶谷監督は来季続投する。「土台はしっかりつくることができた。これを次につなげ、どんな選手が来ても変わらない空気感にしたい」。1年目のシーズンを終えた今、仙台のチーム文化を創造することに使命を感じている。


2019年04月24日水曜日


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