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<強制不妊救済法成立>一時金受け付け開始 5月中に支給へ

参院本会議で強制不妊救済法が全会一致で可決、成立し、一礼する根本匠厚生労働相(右)=24日午前

 旧優生保護法(1948〜96年)下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、被害者への「反省とおわび」と一時金320万円の支給を盛り込んだ救済法が24日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。救済法は同日夕、施行された。各都道府県の窓口で一時金支給の申請受け付けが始まる。早ければ5月中に支給を開始する。
 救済法は前文で、被害者が心身に多大な苦痛を受けてきたとして「われわれは、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」と明記。政府与党は「われわれ」について「旧法を制定した国会と執行した政府を念頭に置く」と説明する。
 一方、各地の国家賠償請求訴訟で原告は最大3000万円台後半の支払いを求めており、一時金の額との開きは大きい。5月28日に仙台地裁で初の判決が言い渡されるが国は違憲性を認めておらず、訴訟は継続する見通し。
 一時金を支給するのは不妊手術を受け、法施行時点で生存する被害者。故人や配偶者らは対象外。施行5年以内に被害者が都道府県を通じて請求する。強制手術に加え、本人が同意したとされるケースも含める。
 厚生労働省によると、過去に不妊手術を受けたのは約2万5000人。手術を裏付ける個人記録は3079人(うち東北は951人)分しかない。記録がない場合、省内に夏ごろ設置する専門家の認定審査会が本人らの証言などを基に判断する。認定されれば翌月には一時金を支払う方針。
 救済法は議員立法。与党ワーキングチームと野党を含む超党派議連が昨年3月に議論を始め一本化した。一時金の額はスウェーデンの補償事例を参考にした。
 全国被害弁護団の新里宏二共同代表(仙台弁護士会)は「開かずの扉が開いた。首相が向き合わなくてはならない課題だと認めたことは評価する。仙台地裁で国の責任を認める判決が下れば、国会は制度の改善を図らなくてはならない」と述べた。

[旧優生保護法]ナチス・ドイツの断種法の考えを取り入れた国民優生法が前身。「不良な子孫の出生防止」を目的とし、知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などを理由に不妊手術を認めた法律。1948年に議員立法により制定された。不妊手術を受けたのは約2万5千人で、うち約1万6500人は強制とされる。96年に障害者差別に当たる条文を削除し、母体保護法に改正。これまで札幌、仙台、東京、静岡、大阪、神戸、熊本の7地裁に男女計20人が国家賠償請求訴訟を起こしている。


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2019年04月25日木曜日


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