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<ベガルタ>ピッチサイド/化かし合い

 「システム変えただろ?」「お前もな」。仙台が1次リーグ突破を決めた24日のルヴァン杯鳥栖戦。1−1と引き分けた試合後、渡辺監督は鳥栖のカレーラス監督と握手しながら言葉を交わしたという。緻密な戦術家同士、策を尽くした相手への敬意がにじむ。
 双方とも大胆な布陣変更に出た。2017年から3バックを基本としてきた仙台は久々の4バックに切り替えた。渡辺監督は「鳥栖も基本的に4バックなので」と手を打ったが、ふたを開けてみたら鳥栖は3バック。互いが本来と逆の陣形となった。
 カレーラス監督が「ポジショニングの取り合い」と振り返るように、慣れないやり方で戦況が局面ごとに変化。前半は鳥栖がペースを握って先制したが、仙台が後半に盛り返す。後半13分に長沢の同点弾もあり、コンパクトな陣形で高い位置からボールを奪う、狙っていた形ができた。
 リーグ戦で仙台は17位と苦しむ。2連敗を喫した鹿島戦の後、渡辺監督は「たくさんの試合を見直した」という。考え抜いて出した結論が「われわれが一番やれることを発揮するためのシステム変更」だった。変革が必要だったのは最下位に沈む鳥栖も同じ。両指揮官は危機感を共有し、高度な「化かし合い」を演じた。(原口靖志)


2019年04月26日金曜日


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