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往時の西多賀冊子に 亜炭鉱山、鉄道…栄えた時代回顧 仙台・元教員ら地元住民作成

三神峯公園の桜が表紙の「西多賀まち物語」を手にする蛇沼会長

 仙台市太白区西多賀地区の住民が、地元の歴史やまちづくりの歩みをまとめた冊子「西多賀まち物語」を発行した。元教員や元市博物館職員ら約20人が2017年6月に作成委員会を結成して編集した。亜炭鉱山があり、鉄道が走り、多くの人が行き交う活気にあふれた時代を振り返った。

 冊子はA4判122ページ。今年2月に完成した。西多賀、金剛沢、芦の口など、1932年に仙台市に吸収合併された旧西多賀村周辺の地区を扱った。全5章で構成し、地域や学校、町内会の歴史、暮らし、産業、行事などを紹介した。
 住民の憩いの場で、桜の名所の三神峯公園は手厚く記述した。村長だった故小畑忠次郎氏が16年に桜を植樹したのが始まりとされ、戦後も植樹や手入れを続け、今では26種約800本が咲き誇り、毎年数万人の花見客が訪れる場所となった。
 戦後、三神峯公園には旧制二高(現東北大)の校舎があったが、58年に青葉区川内に移転した。太白区長町と秋保温泉を結び、西多賀に駅があった秋保電気鉄道は乗客が減少。61年に営業を終え、廃線となった。
 西多賀地区の北西にあった「金剛沢鉱山」も紹介した。亜炭や埋もれ木が採掘され、昭和初期に全盛期を迎えた。ガスの普及などに伴って65年ごろに廃鉱となるまで、亜炭を運ぶ人々でにぎわったという。
 冊子の一部は、地域の歴史の学習に役立ててもらおうと、西多賀地区の小中学校6校に寄贈した。
 作成委員長を務めた西多賀地区町内会連合会の蛇沼孝会長(83)は「冊子を手に昔の西多賀を振り返り、今後のまちづくりの参考にしてほしい」と期待する。
 1部1200円(税込み)。2000部を作製した。地元の文具店などで取り扱っている。
 連絡先は作成委事務局の西多賀市民センター022(244)6721。


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2019年04月27日土曜日


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