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<東日本大震災>被災3県15市町村で応援職員なお454人必要 復興・創生期間後の21年度

 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の15市町村で、復興・創生期間(2016〜20年度)が終了した2021年度も計454人の応援職員を必要としていることが河北新報社の調べで分かった。多くの自治体は20年度までに復興事業を終えるが、東京電力福島第1原発事故に見舞われた福島県や被災規模が大きかった自治体を中心に支援の必要性が浮き彫りになった。(報道部・東野滋、高橋鉄男)

<残る整備事業>
 21年度も応援職員が必要な3県の内訳は岩手が陸前高田市のみで15人。宮城が石巻、気仙沼の2市で187人。福島が12市町村の252人。最多は石巻市の132人で、福島県浪江町83人、気仙沼市55人、福島県富岡町46人、双葉町31人と続く。
 職種は土木など技術系が中心。気仙沼市は21年度も道路や上下水道の整備、区画整理事業が残る。土木系以外では住環境が変わった被災者の心のケアに当たる保健師らのニーズが高い。
 3県の市町村への応援職員の推移はグラフの通り。各市町村は全国の自治体からの派遣職員や最長5年の任期付き職員らを採用し、必要数を確保してきた。復興・創生期間の最終年度となる20年度は、3県38市町村で計1484人を必要とし、このうち23市町村は21年度の必要数をゼロとしている。

<見えぬ国方針>
 これらの数字は昨年10月時点の見通し。復興事業の遅れなどで引き続き応援職員が必要になる可能性がある。人件費は国の震災復興特別交付税で賄われてきたが、復興庁は21年度以降の方針をまだ示していない。
 石巻市が21年度に必要とする応援職員132人は本年度スタート時点(361人)の約3分の1にとどまるが、最長5年の任期で採用した職員が次々に任期満了を迎える。市人事課は「技術系の人材は民間との奪い合いになっており、獲得競争に負けている」と先行きを懸念する。
 原発事故後、復興拠点づくりが加速する福島県は「長期的に応援職員は必要だが、自前での採用は厳しい自治体が多い」(市町村行政課)と説明する。
 21年度の必要数をゼロと答えた自治体にも危機感は残り「復興事業で増えた公的施設の管理など、増大した業務量をプロパー職員だけで担う余裕がない」(岩手県田野畑村)といった声も上がっている。


2019年04月29日月曜日


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