宮城のニュース

<ベガルタ>ピッチサイド/言葉の力

DF蜂須賀孝治

 仙台の蜂須賀は言葉の力を信じている。恒例となった練習前に全選手、スタッフが組む円陣でそう感じた。選手が持ち回りで声出しを担当する中、背番号4の発言はいつも興味深い。
 アウェー川崎戦を翌日に控えた2日、仲間に問い掛けた。「『挑む』と『逃げる』の漢字に使われる同じ字は何か」。答えが「兆」であることを明かし、こう続けた。「(前節から)布陣を4−4−2に変え、いい兆しが見えた。さらに手を加えて挑むのか、逃げるのか。自分たちに懸かっている」。部首をうまく絡めた内容にうならされた。
 チームは前節のG大阪戦で3戦ぶりに勝利したが、2勝1分け6敗の16位と苦しい状況が続く。「みんなの気分が上がれば良い練習ができるはず」と意図を語る。インターネットでネタ集めしているという。副将として「チームを少しでも良い方向に進めたい。言うことで自分のテンションも上がる」と責任を背負う。
 名言には落ちもあった。最後に「川崎に勝つぞ!」と掛け声を出したが、突然のことで周囲と息が合わずに笑いが起きた。「滑りました。でも、これでチームの雰囲気が良くなればいい」と照れ笑い。これもまた言葉の力なのだろう。強豪との対戦を前にリラックスした様子を頼もしく眺めた。(原口靖志)
 


2019年05月03日金曜日


先頭に戻る