宮城のニュース

<元年に懸ける>製作通じ考える力を ロケット教育プロジェクト(仙台市)

学生たちとロケット製作教室の打ち合わせをする大西さん(左から4人目)=仙台市青葉区

 「令和」を生き抜く子どもたちをたくましく育てたい。今年9月、ロケットを教材に科学やものづくりの楽しさを教えるプログラムが、仙台市で始動する。

 仕掛け人は、東北大大学院工学研究科の卒業生で、横浜市の会社員大西正悟さん(29)。東北大の学生サークル「フロム・ジ・アース」の協力を得て、市内の小学3年以上の児童20〜35人を募り、「ロケット製作教室」を開く。
 ロケットが飛ぶ仕組みを学生が教えた後、児童はグループに分かれ先端や羽の部分の設計図を描く。紙粘土や発泡スチロールなどから材料を選び、全長30センチ程度のロケットを作る。
 火薬燃料のエンジンを搭載。学生がサポートしながらロケットに点火し、実際に打ち上げる。「重視するのは子どもが自分で考えて答えを出すプロセス」と大西さん。成功か失敗か、結果がはっきり表れるロケットは絶好の教材という。

 大西さんは大阪府出身。大学合格だけを目指して猛勉強し、2009年に同志社大に入学したが、最大の目標を失い、道に迷ったことが人生の転機になった。
 1年で退学し、翌年東北大へ。自身の経験から「子どもの頃に、主体的に考える力を伸ばすべきだ」との思いを強くし、新しい教育プログラムの創出に関心を持った。
 社会人となり4年目の令和元年、仙台の会社経営者の支援が得られたことを契機に、実現に踏み出した。
 ロケット教室を手伝う学生サークルは、大西さんが設立した古巣でもある。当日は学生が全長90センチ、到達高度300メートルのロケットを児童の前で打ち上げる。
 大西さんは教室開催を皮切りに、中高生がロケットや宇宙を学ぶキャンプの実施を視野に入れる。「将来は宇宙に詳しくない市民も気軽に参加できるプログラムにする」と夢は大きい。
(報道部・横川琴実)

[メモ]東北大の学生サークル「フロム・ジ・アース」は2011年に発足。現在約150人が所属する。火薬燃料ロケットの実験や研究に取り組むほか、仙台市内の小学生を対象にペットボトルロケット作り教室などを開いている。


関連ページ: 宮城 社会

2019年05月06日月曜日


先頭に戻る