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<いぎなり仙台>学食さ行ぐべ![5]母の味、心遣いが隠し味/東北工大八木山キャンパス学生食堂

カウンターに並んだ食べ応え重視の料理を手に取る男子学生(右)

 緑豊かな仙台市太白区八木山にある東北工大八木山キャンパス。工学部の学生2310人に愛される食堂は昨年、開設50年を迎えた。大学出資の運営会社ユニパル(仙台市)が「工大のパートナー」と掲げる通り、長年、学生たちの胃袋に寄り添ってきた。
 昼時は、600席が隙間なく埋まる。人気メニューは日替わり丼。特に木曜のチキンカツ丼は、50食があっという間になくなるという。どれどれ…。券売機を見ると、日替わり丼はとうに売り切れ。うーん、どうしよう。目に留まった「工大ラーメン」を選んだ。
 シンプルなしょうゆラーメンだが、トッピングの豚肉が変わっている。「味を付けて揚げ、排骨(パーコー)風にしている」と調理師の佐々木博文さん(53)。男子学生が多いため、ガッツリとした食べ応えを重視した。
 チャーシューからソースまで可能な限り手作りを貫く。「そうでなきゃ調理師がいる意味がない」。言葉を交わすことは少ないが、佐々木さんが心に秘める学生たちへの思いは熱い。
 学食で働いて8年目。学生たちの味の好みが変化してきていると感じる。「味を薄めにすると食べ残しが多い」。栄養バランスを保てる範囲で、少し濃いめに味付けすることもある。
 工学部情報通信工学科2年の小笠原瑳恵さん(19)は「八木山の学食は『お母さんの味』と評判」と教えてくれた。確かに、学生たちを見守る佐々木さんのまなざしは、家族の優しさにあふれていた。
(天艸央子)

[八木山キャンパス学生食堂] 仙台市太白区八木山香澄町35の1、4号館地下1階。営業は午前10時半〜午後2時半。定休日は土日祝日。メニューは日替わり丼410円、工大ラーメン410円など。連絡先はユニパル022(229)7621。


2019年05月07日火曜日


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