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<楽天>辰己、初サヨナラ打 精神面鍛え会心の一撃

9回東北楽天1死満塁、逆転サヨナラ打を放ち、チームメートの祝福を受けガッツポーズする辰己(佐藤琢磨撮影)

 大歓声の中、一塁を回り右手を高々と突き上げた。プロ初のサヨナラ打を放った辰己に東北楽天のナインが駆け寄り、水を掛けて祝福する。昨年まではテレビでよく見ていた光景。この日は自分が輪の中心にいた。「心の底からうれしい。プロで勝つっていいな」。ドラフト1位ルーキーの笑顔が輝いた。
 1点を追う九回1死満塁。打席に向かう辰己は、前進した外野の守備位置を冷静に確認、右翼から左翼に吹く強風をも考慮したという。
 「(森の)強い球に負けないように。風もあったので左中間への強い打球も心掛けた」。145キロの内角直球を捉え、イメージ通りの弧を描いた。
 先月中旬に2軍に降格し、精神面を見詰め直した。「個人的な成績を追い求めていた。先輩たちの『勝ちたい』という気持ちを見て、もっとチームのために戦わないといけないと思った」。6日の西武戦はプロ初本塁打で連敗阻止に貢献。心構えの変化が、今の結果につながっている。
 プロのいい手本といえるのが主将銀次だろう。この日はチーム最多の5安打。九回1死一、二塁でも右前打を放って、辰己の殊勲打をお膳立てした。「全員に諦めない姿勢があった」と銀次はみる。
 平石監督は「気持ちが折れてもおかしくない中、最後の最後まで諦めなかった」と胸を張る。球団が「弟子入り体験、職場体験」と銘打った平日昼のこの試合は、多数の小中学生が観戦していた。0−7からの奇跡の逆転劇は子供たちの心に刻まれただろう。(狭間優作)


2019年05月09日木曜日


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